【日光二荒山神社別宮 本宮神社&四本龍寺 レポ】日光や日光山がどうして聖地に?勝道さんストーリー

四本龍寺 観音堂

四本龍寺 観音堂

「日光東照宮のほかにも、由緒がある神社や寺を見たい」
「日光や日光山がどうして聖地となったか、ルーツを探りたいし巡りたい」

そんな方にオススメなのが二荒山神社別宮 本宮神社と、四本龍寺(しほんりゅうじ)です。

二荒山神社別宮 本宮神社

二荒山神社別宮 本宮神社

日光市民として、ちょっとややこしい点をなるべくわかりやすく説明します。

ここがオススメ

  1. 日光や日光山の原点は抑えるべし(ちょっと予習が必要だけど)
  2. 本宮神社と四本龍寺(跡)はお隣さん

基本情報

日光二荒山神社別宮 本宮神社 基本情報(グーグルマップ・営業時間・口コミなど)

四本龍寺 基本情報(グーグルマップ・営業時間・口コミなど)

最寄り駐車場 オススメ例
東照宮大駐車場 から徒歩4分(約300m)
日光市神橋駐車場(小杉放庵記念日光美術館となり)から徒歩4分(約300m)
日光市営上鉢石駐車場(無料) から徒歩5分(約400m)

ハイシーズンなど混雑しているときの攻略法は、日光東照宮と同じです。
参考 【日光東照宮 ハイシーズン渋滞対策 マイカー編】ちょっと遠めに駐車して歩くのがオススメ

公式サイト なし

所要時間 <30分〜>

お楽しみポイント

日光山のはじまりは、勝道さんのストーリー

本宮神社と四本龍寺(跡)は、世界の観光地である「日光の原点」ともいえる場所です。

どういうことでしょうか?

 

時代は奈良時代。

栃木県出身(今の真岡市)でめっちゃ優秀なお坊さんである勝道(しょうどう)さんは、きびしい修行をしていて、あるとき日光のシンボル・男体山(なんたいさん)のてっぺんに登ることを決意します。

真岡市はこのへん

勝道さん以前に、男体山には誰も登った人はたぶんいません(記録なし)。

男体山写真

日光のシンボル、男体山

なんで険しい山に登りたいかというと、究極の修行だからです。

レベル40もあればラスボスを倒せるのに、とことん上を目指そうと、レベル99まで目指してしまう感じでしょうか?

 

当日は修験道という、山で修行する僧侶、行者(ぎょうじゃ)がいました。

修行する者と書いて行者です。

インド生まれのブッダさんの教え「仏教」が日本に入ってきて、山に籠もって修行するのがメジャーとなっていたのです。

 

また男体山は当時、補陀落山(ふだらくさん)と呼ばれていたみたい。

補陀落を簡単にいえば、みんな大好き観音さま(かんのんさま、けっこうえらい仏さま)がいるとされる聖地です。

仏教が日本にもどんどん広まっていた時代なので、県内最大級のでっかい山を聖地に見立て、補陀落山と呼んでいたのでしょう。

さらにあとで補陀落山(フダラクサン)はのちに二荒山(フタラサン)と呼ばれるように。

参考 日光の山 名前の由来

ちなみに山は険しいし危ないので、一般人が登るのはムリな時代。

ふつーの人は山そのものを神さまとして、遠くからお祈りしていたのです。

 

で、話はもどって勝道さん。

日光東照宮の南に流れている大谷川(だいやがわ)を苦労して渡たったあと、3体の神さまを祀ります(このときはまだ今の神社みたいな建物じゃない)。

ようやくでましたよ。

  1. オオクニヌシ(オオナムチとも)さん
  2. タゴリヒメさん
  3. アジスキタカヒコネさん

のちに、日光三山の神さまとして、日光三山ファミリーの大黒柱的な二荒山神社などでも祀られます。

日光三山全体マップ

日光三山全体マップ

これが本宮神社の起こりです。

それぞれの山についてはあとで別のところで説明します。

 

でさらに、この神さまたちを祀った場所のすぐそばに建てたのが(やっとでてきました)四本龍寺なのです。

四本龍寺そのものは残っていませんが、観音堂という建物が残っています。

四本龍寺 観音堂

四本龍寺 観音堂

やっぱり観音さまですね。

勝道さんは四本龍寺で修行生活をおくりながら男体山登頂を目指しました。

てっぺんへの登山は2回失敗しますが、782年の3回目で見事に成功します。

「なくよウグイス平安京(794年)」でおなじみ、平安時代がスタートする約10年前のことでした。

 

しかも勝道さん、さらに4回目の男体山登頂も成功しちゃいます。

四本龍寺は、男体山登山における重要な拠点だったのですね。

 

その後、近くの川岸がくずれて場所的に危なくなり、2人?の神さまを別のところへ新しく移し、「新宮」としました。

この新宮が、いまの日光二荒山神社(本社)のもとになっています。

ややこしいですが、新宮=本社です。

日光二荒山神社(本社)

日光二荒山神社(本社)

 

一方、四本龍寺の古い社殿(神さまをまつる建物)にアジスキタカヒコネさんを残し、本宮としました。

本宮神社のはじまりです。

だから本社に対して、日光 二荒山神社別宮 本宮神社といいます。

またまたややこしいですが、別宮=本宮です。

日光 二荒山神社別宮 本宮神社

日光 二荒山神社別宮 本宮神社

 

もう1回全体マップです。

日光三山全体マップ

日光三山全体マップ

 

神様がいる神社と仏さまがいる寺がミックスしていますが、そんな時代だったのですね。

 

勝道さんは伝説の多い人で、ざっくり知りたいならマンガがわかりやすいです。

参考 SHODO 勝道上人伝

参考資料

日光史(1979年)

もう少し詳しい情報

四本龍寺 観音堂のとなりには保育園

日光山の原点はさすがに雰囲気がありますが、近所に保育園ができてながやかなムードに。

ギャップがよいですね。

すぐ近くにカフェも

本宮カフェ 外観

本宮カフェ 外観

本宮カフェ  基本情報(グーグルマップ・営業時間・口コミなど)

日光二荒山神社別宮 本宮神社の「別宮」ってどういうこと?

本社に対して、別宮ということです。

日光二荒山神社は周辺だけでも4つもあるからややこしいです。

よって整理しました。

参考 【日光 二荒山神社 観光】本社・奥宮・中宮祠・本宮 4つの違いからわかりやすく解説