東京都美術館のボッティチェリ展(2016年)に行ってきました。
「ヴィーナスの誕生」で有名なボッティチェリです。
ボッティチェリだって、マネからスタートした
まず驚いたのが、服のセンスがいいっこと。
宗教画がほとんどなので、服の形は今の日本人とはもちろん違います。
でも服の色づかいは、今でも通用するでしょう。
↑の写真だって、青い上着の中に、赤っぽいシャツ。
今の若者でもいそう。
500年も前から、今のイラストソフトでもできない方法で絵が描かれているのはすごいことです。
ボッティチェリについては最初、絵がすげーうまい人、ぐらいにしか思っていませんでした。
でもすげーうまいから、作品が見られるなら見たかったのです。
意外だったのは、最初から超すげーわけではなく、師匠に教わって独自の描き方を見つけた点です。
天才だからいきなり「ヴィーナスの誕生」のような絵が描けてしまったのかと勝手に思っていましたが、ちゃんと師匠から学んだのでした。
ボッティチェリは後に、師匠の息子を弟子にすることになります。
その弟子もボッティチェリっぽい雰囲気を出しながら、独自の色を表現するようになるわけです。
すごい人は、どこかのタイミングでマネッこを卒業する
最初はマネっこから入るわけど、ずっとマネっこでおわらない。
研究に研究を重ね、どこかで自分の道を見つけるってのが、後世に名を残す人のポイントなのでしょう。
インターネットで情報があふれる時代、マネすることは超簡単でも、その中から独自の色を出すのは簡単ではありません。
オリジナルだと思っていても、ネットで調べるとすぐに他の人がやっていることがわかります。
インターネットで知ったビジネスの成功法則をマネしたって、その情報が公表されてから追いかけてももう遅い。
だからどこかのタイミングで、先を見すえて独自の方法で挑戦することが必要になるんでしょうね。
おわり
インターネットを使い、無限にある情報を利用しながら、誰もやっていないことまで調べて、独自の道を目指す。
そこでうまく時代にのれた人が数年顔、光のあたる存在になるのでしょう。