小説「役小角」黒須 紀一郎

おもしろかった

修験道を基礎をつくったとされる役行者(えんのぎょうじゃ)※小説では役小角(えんのおづの など、いろいろ読み方あり)には、「空を飛ぶ怪しい人」というイメージをもっていました

が、そのイメージがガラッと変わりました

役小角―異界の人々 単行本 – 1996/9/1

続 役小角―神の王国 単行本 – 1997/2/1


どんなことが書いてあるか

  • いつ: 飛鳥時代(天智天皇、天武天皇)
  • どこで :日本(近畿が多い)が舞台
  • 誰が :主人公は役行者


何をどのように

  • 役行者の先祖はニギヤハヒ(=アマテラス説もあり)
  • 修行し、人々を助けた
  • 天皇家争い「壬申の乱」で天武天皇に協力した陰の功労者




前半は役行者って変わっているよね、厳しい修行をがんばっているよね、で進みます

後半になるつれ才能を発揮して人々を救いその名が知られるようになり、日本を大きく動かすさまざまな事件に関わるようになっていきます


この頃の中国(唐)や朝鮮(新羅・百済・高句麗)との国際情勢や、国内の政治争いが細かく書かれています

天武天王系 VS 天智天王系 の話は謎だらけで興味がもともとありまして、そにこ役行者が関わってくるストーリーで楽しかったです

フィクションではありますが、役行者は当時 日本トップの才能があって、修験道という日本独自の宗教の基礎をつくったというイメージが、より想像しやすくなりました