Wabi-Sabi わびさびを読み解く レナード・コーレン

Wabi-sabiって日本の美意識だよ

って世界へ伝えた「レナード・コーレン」の本

Wabi-Sabi わびさびを読み解く for Artists, Designers, Poets & Philosophers

1994年に英語版が出版

たった30年くらい前は辞書にもなかった、日本人ですらほぼ説明できなかったわびさびを、世界へむけて説明することに挑戦しています

 

わびさび wabi-sabi とはなんなのか

インターネットや本でちょっと調べるだけでもいろいろ出てきます

なんとなくイメージできるけれど、なんなくどまり

でもそれがわびさびの正体

 

レナード・コーレンも書かれているとおり、わびさびはもともと説明ができないものなんですって

むしろ説明すると価値が下がってしまう

仏教でいうブッダの教えとおなじようなものかも

ブッダ自身が「仏教ってこういうことだよ」って書いた公式ガイドブックはないんです

弟子を中心に、他人の無限の解釈で伝わっているものです

 

仏教の信者は、ブッダがたどり着いたゴール(悟りの境地ってやつ)に近づくために、いろんな修行をやります

わびさびも、もっとも大事なことを理解するためには、いろんな解釈を学びながら、いろんな状況で「こういうことがわびさびなのかな?」って考えていくしかない

だから「わびさびってこういうことだよ」って知識として知っているだけでは、ほんとうに知っていることにはならない

日々のわびさび行動しか、近道はないのかも

 

わびさびの基本的な解釈

わびさびとは、美しいのルール

 

わびは「完全でない」

不完全なもの中に美しさがある

「ちょっと足りていないのも、よくない?」

 

さびは「永遠でない」

永遠でないものの中に美しさがある

「ほころびとかおとろえも、よくない?」

 

ミロのヴィーナスいいよね

金閣寺よりも、銀閣寺のほうが好きだ

金よりも、土とか岩とか竹とかがいい

この絵の余白いいよね

このつぼちょっとひびがはいっているけどいいよね

散っていく花、朽ちていく花ってなんかいいよね

 

いういう感覚はすべてわびさび

適当な例ですが、一つ一つ考えていくことこそがわびさびに近づく一歩なのかも

例をたどることでしか、イメージできない

でもこう考えるとわびさびって日常に見つかります

あと完璧そうな建物とかにも、一部にわびさびを感じることはできます

 

あとわびとさびは違うけれど、重なる部分も多いから、こっちはわびでこっちはさびとかはっきりわけれられない場合が出てくる

だからやっぱりわびさびとセットにして考えたほうがしっくりくるな

 

40年生きているからから、わびさびは想像するだけでもなんとなく心地よい気がします

あらためてなんでだろうと考えたのだけれど、わびさびは人間そのものだからかな

完全でないし、永遠でない、醜い汚いところもある

でもその中に花を咲かせるのが人間