【中禅寺(立木観音)歴史】立っている木で観音さまを作っちゃう勝道さん

中禅寺(立木観音)。

中禅寺湖の名前の由来となったお寺です。

ここで見たいのは、日光の祖 勝道上人(しょうどうしょうにん)作の立木観音と、中禅寺湖の景色です。

ざっくりいうと

  1. 日光の祖 勝道上人(しょうどうしょうにん)ががんばって作りました。目玉の立木観音像は、立ったままの木を彫って作りました。
  2. お堂の上から見る中禅寺を眺めてうっとり。

基本情報

基本情報(グーグルマップ・営業時間・口コミなど)

所要時間 <90分〜>

公式サイト 中禅寺(立木観音) | 輪王寺
※中禅寺は、輪王寺(総称)のお寺の1つ

お楽しみポイント

まず成り立ちから

中禅寺に作ったのは、めっちゃえらいお坊さん 勝道(しょうどう)さん。

日光のシンボル、男体山を開いた方ですね。

 

時代は奈良時代の末期頃。

奈良時代といえば「仏教で国を安定させようぜ!」と、仏教と政治が深く結びついた時代です。

 

勝道さんが、きびしい修行の末に男体山のてっぺんに登ったあと、中禅寺の周りを調査します。

そして木製の観音さま像を作り、それを納める寺を作りまして、それがのちの中禅寺となります。

 

奥日光のシンボルである中禅寺湖も、その名のとおり寺の名前からとっています。

お寺の名が先ってすごい。

 

中禅寺のメインの建物「立木観音堂」は、もとは今より北にありました(日光二荒山神社中宮祠らへん)が、山崩れにあって壊れてしまい今の場所に移設されました。

ちなみに同じ頃に勝道さんは華厳の滝も見つけています。

勝道さんは日光観光のパイオニアです。

メインの立木観音

なんで立木観音っていうか?

立っている木を彫って、観音さまをつくったからです。

これいきなりすごくない?

作ってから設置したんじゃなくて、立っている木をそのままですよ。

 

 

で、立木観音さんは何者なのか?

正式には「十一面千手観世音菩薩」でして、国重要文化財なのです。

 

まず千手観音は男体山を守る仏さま。

 

でもここにいるのは「千手」だけじゃなくて、顔が「十一面」もある観音さん。

顔が11つあって、1,000人 救える手をお持ちです

 

 

あとまわりに四天王がいまして、これはあの源頼朝がプレゼントしたものですよ。

 

クライマックスはブルーの五大明王と、中禅寺湖

ラストにはブルーの明王が5体。

これらも勝道さんが夢でみた明王たちです。

ちょっと明王すぎて混乱しそうですが、とにかくずらーっといます。

  • 不動明王
  • 降三世明王
  • 軍荼利明王
  • 大威徳明王
  • 金剛夜叉明王

写真NGなので現地で見ていただきたいのですが、みんなめっちゃ怒っています。

でも安心してください。

悪い心に怒っているのです。

 

 

庭にいる愛染明王はレッド。

弓を持っています。

仏教では、愛欲(性的な欲など)は煩悩(ぼんのう、苦しみのもと)されます。

でもその愛欲さえもムリに消さないで悟りパワーにしてしまうのがこの愛染明王です。

歌が浜で中禅寺湖を眺める

中禅寺のすぐ向かいにある歌が浜駐車場は、中禅寺湖の眺めがよく、ちょっとした休けいにオススメ。

勝道さんが男体山を制覇したあと、ここで天人が歌ったり踊っていたりしていたから歌が浜と名付けられたそうです。

 

観光スポットの 英国大使館別荘記念公園 イタリア大使館別荘記念公園 はここから歩いていきます。

檀家はいない

小話。

中禅寺の収入は、すべてお祈りによるものだそう。

限定でライトアップイベントも

中が明るいので、千手観音もありがたいチラ見え。

【ライトアップ中禅寺】夜に輝く立木観音や愛染明王が見られる唯一の機会

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奥日光全体

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写真

奥日光撮影地ガイド―風景写真の聖地 (別冊趣味の山野草)

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参考図書

古寺巡礼 東国 (2) 輪王寺

日光市史 (1979年)